BankART School  ARICA講座のお知らせ

この度ARICAはBankART1929からの依頼を受け、「ARICAの在処(ありか)、演劇の総合力」と題した講座を8回にわたり開きます。

Theater company ARICAは、2001年に藤田康城、倉石信乃、安藤朋子、猿山修、前田圭蔵の5人で創設しました。その後、様々な分野の人が加わり、現在は12人のメンバーからなるコレクティブです。今回はその中から8人のメンバーが、ARICAと自身の普段の仕事の両面について語ります。各分野のエキスパートがARICAに持ち寄る総合力が上演作品の魅力を形作っています。どのような経過を経て作品ができていくのか、幅広い話題の中で浮かび上がる、ARICAの舞台裏をぜひ覗きにきてください。

日時=2023年1/26、2/9、2/23、3/2。3/9、3/16、3/23、3/30 の19:30~21:00(各日時の講演のテーマと講師の紹介は下記に)

会場=BankART Station        横浜市みなとみらい5−1 みなとみらい線「新高島駅」B1F

料金=1講座(全8回)15000円 入学金3000円(初めての方のみ)

主催=BankART1929

お問い合わせ=mail@aricatheatercompany.com

■ARICA『KAWASE』上映会

BnakART School ARICA講座のプレイベントとして、行われます。

2004年12月23日に、BankART 1929 馬車道(旧富士銀行横浜支店:現東京芸大大学院映像研究科馬車道校舎)でおこなわれたARICAの演劇作品「kawase」のフルパフォーマンス映像上映。上映時間73分。ソファでゆったりくつろぎながら大きな画面でご覧いただけます。

上映日:2023年1月21日(土)15:00- / 17:00- / 19:00-

        1月22日(日)15:00- / 17:00-

料金:各回500円(ワンドリンク付)

会場:BankART Station     横浜市西区みなとみらい5−1 みなとみらい線「新高島駅」B1F

主催・問い合わせ:BankART1929            info@bankart1929.com 045-663-2812

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各講演のテーマと講師紹介

⚫️1月26日(木)19:30~21:00 

  藤田康城(演出家)

『<音楽劇>としてのARICA―吉増剛造・『水の駅』・ベケットを通じて』(聞き手・安藤朋子)

1962年東京生まれ。多摩美術大学芸術学科で現代美術、東京都立大学でフランス文学を学ぶ。1995年劇団文学座・研究科演出部に在籍。2001年4月ARICAを設立・主宰。同年11月第1回「Homesickness」公演から、今までARICA全作品の演出を担当。2009年2月には、リゲティ作曲オペラ「ル・グラン・マカーブル」(新国立劇場・中劇場)の日本初演の演出を行い、日本のオペラ界においても高い評価を得た。オーソドックスな演劇手法・言語を学んだ経験を持つが、劇言語=ドラマに主導される舞台に疑問を持ち、ARICAの活動では身体表現を中心としながら、言語、空間、音楽、装置が緊密に連繋し、演劇、ダンスの領域を越境する新たな舞台表現を探究している。2015年より多摩美術大学非常勤講師。

⚫️2月9日(木)19:30~21:00 

  須山悠里(デザイナー)

『見えないものを触り、数えない』 (聞き手・藤田康城)

1983年生まれ。2003年よりARICAに参加、以後全てのフライヤーのデザイン担当。  近年の主な仕事にエレン・フライス『エレンの日記』(アダチプレス)、鈴木理策『知覚の感光版』(赤々舎)、潮田登久子『マイハズバンド』(torch press)、『李禹煥』(平凡社)、『ゲルハルト・リヒター』(青幻舎)、マーク・マンダース『マーク・マンダースの不在』(東京都現代美術館)、『あかし testaments』(青森県立美術館)、『川内倫子 M/E』(東京オペラシティアートギャラリー)、『野口里佳 不思議な力』(東京都写真美術館)など。

⚫️2月23日(木) 19:30~21:00 

  前田圭蔵(プロデューサー)

『演劇から遠く離れて』 (聞き手・藤田康城) 

多摩美術大学芸術学科卒。ARICA創立メンバー。     世田谷美術館学芸課に勤務後、株式会社カンバセーション&カムパニーで、音楽やパフォーミングアーツの企画制作や、レコード・レーベル運営等を手がける。また、2001年よりウェブサイト・マガジン『real tokyo』の編集・運営に携わる。2005年愛知県の日本国際博覧会で複数の国際プロジェクトを担当、2011フェスティバル/トーキョー制作アドバイザー、2013・2022年あいちトリエンナーレのパフォーミングアーツ部門プロデューサー、2014年六本木アートナイトのプログラムディレクターなどを歴任。2012年以降は、公益財団法人東京都歴史文化財団東京芸術劇場のスタッフとして、国内外のパフォーミングアーツの企画制作等に携わっている。

⚫️3月2日(木) 19:30~21:00 

  福岡ユタカ(ミュージシャン・作曲家・プロデューサー、愛称エンちゃん)

『即興Vocalization』ミニライブの予定   (トーク聞き手・藤田康城)

島根県浜田市生まれ。ARICAには2013年より作曲・演奏で参加。 1980年代の先鋭的なロックバンPINKのヴォーカルとギター。ANN系列の報道番組「ニュースステーション」のテーマ曲『NEW STEAM2000』などで広く知られる。
90年代から「Yen Calling」という、自らの声を楽器として扱う、ボーカリゼイションによる即興演奏のプロジェクトを始め、参加するプレイヤーによって世界観が変わっていく、この独特な音楽スタイルは国内外で根強いファンを持つ。石見神楽とのコラボレーションを追ったNHKドキュメンタリー『オタケビと神楽〜伝説が新しい音を創り出す〜』や、カンボジアのアーティストとのコラボレーション作品(オン・ケンセン演出)『THE CONTINUUM:BEYOND THE KILLING FIELDS』での音楽監督など、アルバム制作以外にも幅広い音楽活動を行う。

⚫️3月9日(木)19:30~21:00 

  高橋永二郎(美術作家、演出家)

『J-POP批評』   (聞き手・倉石信乃)

1979年東京都生まれ。B-semi Learning System修了。2007年より ARICAに参加、舞台作品の機械装置設計を行う。エレクトロニクスを用いて、動く作品はもちろんのこと、光ったり音が出たりする作品も作る。2015年より演劇ユニットWhales(ホエールズ)を主宰。主なグループ展に「心ある機械たち」(BankART 1929  横浜、2009)、「徳之島アートプロジェクト」(鹿児島、2014)、Whales名義での主な公演に「名絵画探偵 亜目村ケン episode1」(blanClass、横浜2015)などがある。

⚫️3月16日(木)19:30~21:00 

  安東陽子(テキスタイルデザイナー・コーディネーター)

『空間とテキスタイル/舞台と衣装』   (聞き手・安藤朋子)

東京生まれ。武蔵野美術大学短期大学部グラフィックデザイン科卒業。ARICAには2004年より、全作品の衣装担当。   株式会社布での勤務を経て、2011年「安東陽子デザイン」設立。多くの建築家が設計する公共施設や個人住宅などにテキスタイルを提供。近年の建築家との協働によるプロジェクトは、台中国家歌劇院(伊東豊雄建築設計事務所)、みんなの森 ぎふメディアコスモス(同)、西武特急Laview(妹島和世建築設計事務所)、京都市京セラ美術館(青木淳・西澤徹夫設計共同体)、白井屋ホテル(藤本壮介建築設計事務所)石巻市複合文化施設まきあーとテラス(同)などがある。著書「安東陽子|テキスタイル・空間・建築」(LIXIL出版、2015年)。2020年〜多摩美術大学客員教授、名古屋造形大学客員教授を務める。

⚫️3月23日(木)19:30~21:00 

  倉石信乃(詩人・批評家)

『ベケットのイメージと言葉』    (聞き手・藤田康城、朗読・安藤朋子)

1963年長野県生まれ。1988年多摩美術大学芸術学科卒業。ARICA創立メンバーで、全作品(『蝶の夢』を除く)のテクスト・コンセプトを担当。      1989年「ユリイカの新人」に選定され、以降詩作を発表。また批評家として美術・写真雑誌を中心に多数寄稿。1988–2007年横浜美術館学芸員としてマン・レイ展、ロバート・フランク展、菅木志雄展、中平卓馬展、李禹煥展などを担当。1998年第4回重森弘淹写真評論賞受賞。2011年日本写真協会賞学芸賞受賞。主な著書に詩集『使い』(2018年)、また批評・論集『スナップショット 写真の輝き』(2010年)、『失楽園 風景表現の近代1870–1945』(柏木智雄、新畑泰秀との共著、2004年)『反写真論』(1999年)などがある。 2010–12年『沖縄写真家シリーズ[琉球烈像]』全9巻を仲里効と監修。   2007年より明治大学理工学部准教授、2012年ハワイ大学マノア校客員研究員、同年より明治大学理工学部教授。現在、同理工学研究科総合芸術系の大学院プログラム「場所、芸術、意識」を兼任。

⚫️3月30日(木)19:30~21:00 

  安藤朋子(アクター)

『自分のからだを訊く』 とても簡単な歩行のワークショップ。歩くことで自分の身体の感覚をさぐる。

岐阜県生まれ。ARICA創立メンバーで、全作品に出演。幼少期は岐阜の田舎で、野に山に川に遊び呆けて育つ。大学進学で上京するが、当時(1970年代)のアンダーグラウンド演劇に幻惑され、1977年太田省吾(劇作家・演出家)の主宰する劇団転形劇場に飛び込む。1988年劇団解散後も太田とともに活動を継続し、数々の国際プロジェクトに出演。2001年にARICA創設以降、国内外で新作を発表し続けている。               豊島重之、宮沢章夫、解体社などの公演、また福間健二、七里圭らの映画への出演など多数。主な舞台作品に『水の駅』『↑』(転形劇場)、『KIOSK』『NeANTA』『しあわせな日々』(ARICA)など。主な映像作品に『十二単―その着装』(1975年資生堂企画・科学映像館(Youtube)など。 2005年第17回カイロ国際実験演劇祭においてARICA『Parachute Woman』の演技で、審査員特別賞のベスト・ソロ・パフォーマンス賞を受賞。     東京大学大学院の非常勤講師(2017)として、また国内・海外を問わず要請依頼に応じてワークショップも手がけている。

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会場=BankART Station

   横浜市みなとみらい5−1 みなとみらい線「新高島駅」地下1階

料金=1講座(全8回)15000円 入学金3000円(初めての方のみ)

お問い合わせ=mail@aricatheatercompany.com